20カ国・地域に拡大、東欧全体への展開も目指す
イノフィスは9月27日、着用して作業負荷を軽減させる「マッスルスーツEvery」と「マッスルスーツSoft-Power」について、9月1日にルーマニアで販売を開始したと発表した。海外の販売エリアが20カ国・地域に達した。
同社はマッスルスーツの海外展開に注力しており、特にEU諸国で販売を強化している。ルーマニア進出もその一環。
マッスルスーツEvery
ルーマニアは労働力の不足により、労働者の身体的負担を軽減する製品の需要が増えているため、産業向けに安全製品とサービスを提供している現地販売代理店と協業して、親和性の高い製造業などの顧客層へアプローチしていきたい考え。
ルーマニアは東欧諸国の中で戦略的に重要な市場と位置付けられており、同国への進出を通じて、東欧全体への展開を目指す。
海外市場は導入期から成長期へと市場が移行しつつあり、特にEU諸国では労働者保護意識の観点から、アシストスーツの潜在ニーズが相対的に高いと見込んでいる。今後もさらにEU諸国での事業展開を加速させていく計画。
マッスルスーツEveryは中腰姿勢を保つ、人や重い物を持ち上げるなどの作業時に腰の負担を低減するアシストスーツ。最大25.5kgfの補助⼒を備え、重量は3.8kgと軽量。電力を使用せず、圧縮空気を使用した人工筋肉が補助力を発揮するため、製造・農業・介護・物流・建設などの作業現場に投入可能。今年6月時点でシリーズ累計出荷台数3万台を突破した。
マッスルスーツEvery
マッスルスーツSoft-Powerは同じく電気が不要で、屋内外問わず、様々な作業シーンで活躍する、サポータータイプのマッスルスーツ。人工筋肉のアシスト技術をサポーターの背面部に組み込むことで、サポータータイプでは最強クラスの補助力を実現。腰の負担を35%軽減できるとみている。製造・物流倉庫での持ち上げ・持ち運び作業や、介護現場でのつらい姿勢維持、農作業の前傾姿勢など腰に負担が掛かる作業で効果を発揮すると見込む。
マッスルスーツSoft-Power(いずれもイノフィス提供)
(藤原秀行)