神戸で内貨受け対応開始など利便性向上、リードタイムも短縮見込む
セイノーロジックスは10月2日、北米・中南米向けの危険品海上混載サービスを今年9月に拡充したと発表した。
海外輸送の需要が高まっているのに対応、新たに3種類のサービスを始めた。
まず神戸CFSでメキシコ向けに危険品の内貨受けサービスをスタート。顧客自身が横浜まで陸送を手配する手間を解消できるようにしている。内貨の搬入先は兵機海運の兵庫埠頭物流センターで、横浜のケイヒン本牧コンテナセンターCFSまで回送する。
輸送はメキシコのマンザニーロ港まで直送し、途中の積み替えは発生しないため、貨物が作業中にダメージを受けるリスクを軽減できると見込む。
マンザニーロのCFSはターミナル内にあるため、本船の入港から48時間以内に貨物をリリースすることが可能。現地に日本人駐在員が常駐しており、日本語でカバーできる。
一方、米ニューヨーク向けでIMDG(国際海上危険物規程)のクラス6.1(毒物)の混載対応も開始した。従来はFCL(コンテナ貸切)で輸送するしかなかった同クラスの小口貨物を、スペース分の混載料金で輸送できるようにし、利便性を大幅に高めている。
こちらもニューヨーク港まで積み替えなしの直行便として運営。荷役作業を減らして貨物のダメージリスクを低減している。
日本からニューヨーク港まで貨物の位置情報を簡単に追跡できるため、顧客の納期管理の精度向上を後押しできると見込む。週1便の定期サービスとして展開することで、利用者が生産・出荷計画に合わせて安定した輸送スケジュールを立てやすくなるよう配慮している。
CFSはケイヒンの本牧コンテナセンター。
さらに、カナダ向け危険品輸送として、東部(トロント、モントリオール)向けサービスを始めた。バンクーバー揚げの新ルートを開拓し、従来のロサンゼルス揚げルートと比較して日数が2週間以上短縮できるという。
危険品貨物を1㎥から引き受けることで、FCLで小口危険品貨物を輸送している荷主にとってコスト削減につながるとアピール。毎週の運航のため、計画的な輸送の見通しを立てやすくなると想定している。
CFSは東京・大田区東海の日成大井営業所。
(藤原秀行)