「スーパードライ」は一部生産・出荷再開、全体の正常化はめど立たず
アサヒビールは10月6日、グループのシステム障害の影響で、10月中に予定していたビールなど10品種の新商品発売を影響すると発表した。新たな発売の時期は未定。
システム障害は9月29日に発生したサイバー攻撃が起因。顧客と取引先の個人情報を含めた重要データの保護を最優先にし、被害を最小限に食い止めるため、障害が起きたシステムの遮断措置を講じた結果、国内グループ各社の受注・出荷を含めた各種業務に混乱が生じている。
アサヒビールによると、電話などで受注し、手作業で処理した主力の「スーパードライ」の生産を10月2日に国内全6工場で再開、出荷も再開している。10月15日からは「アサヒ生ビール」「スタイルフリー」「クリアアサヒ」「ドライゼロ」「ブラックニッカクリア」など16品種の出荷も一部再開する予定。
アサヒビールは「今後も出荷体制が整い次第順次、主力商品から出荷品種を拡大する予定」と説明している。全体の出荷正常化の時期は依然めどが立っていない。
アサヒグループ商品の一部欠品を伝える東京都内のスーパー店舗の表示(10月5日)
(藤原秀行)