乾社長解任や取締役の報酬総額引き下げ、買収防衛策廃止など5項目提案想定
※午後6時台に配信した記事の内容を一部差し換えました
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乾汽船の筆頭株主となっている資産運用会社のアルファレオホールディングス(東京)はこのほど、乾汽船に対し臨時株主総会を招集するよう請求した。乾康之社長の解任や取締役の報酬総額引き下げ、買収防衛策廃止など5項目を提案することを想定している。
アルファレオが9月6日付で関東財務局に提出した変更報告書で明らかにした。併せて、同日、乾汽船が6月に実施した定時株主総会で可決された取締役5人全員の再任や買収防衛策導入などの決議を取り消すよう提訴したと説明しており、乾汽船との対決姿勢をさらに強めている。
アルファレオはまた、変更報告書の中で、7月9日から9月5日まで計41回に分けて乾汽船株式を買い増し、保有比率が26・86%から27・60%まで高まったことも明かした。取得資金は総額約51億650万円で、このうち40億円はメガバンク3行からの借入金を充てているという。
乾汽船は9月11日夜、臨時株主総会招集の請求に対し「内容を慎重に検討の上、決定次第(方針を)開示する」とのコメントを発表。提訴については「現時点で訴状の送達を受けておらず、訴訟提起の事実を確認できていない。訴状を受領次第、あらためて開示する」と説明した。
(藤原秀行)