バンテック、英国で5G遠隔操作による自動運転EVトラックの実用化プロジェクトに参加継続

英国の発表会で披露、自律型サプライチェーン実現への一歩と期待

日立物流は2月24日、英国運輸省とビジネス・エネルギー・産業戦略省（BEIS）の共同政策部門CCAV（コネクテッド＆自動運転自動車センター）とBEISが1月26日に主催した「自動運転技術を活用した持続可能な商業サービスコンペティション受賞プロジェクト発表会」が、英国サンダーランド市にあるバンテックの現地法人VANTEC EUROPE LIMITED（VEU）敷地内で開催されたと発表した。

発表会は政府・産業界が支援する7つのプロジェクトの内容について発表するのが目的。プロジェクトにはVEUが参画する最新のローカル5G（次世代高速通信）ネットワークと遠隔操作を併用した自動運転EV（電気自動車）トラックの「V-CAL（Vehicle Connected Automated Logistics）プロジェクト」も含まれている。

V-CALプロジェクトは、脱炭素と自動運転による安全運行の実現を目指し、トレーラーをけん引したEVトラックの無人自動走行を遠隔操縦者が監視して貨物輸送を行う実証実験。NEAA（英国北東自動車連盟）が主催する産官学連携組織が進めている。

発表会当日はVEUと日産自動車の現地法人Nissan Motor Manufacturing（UK） Ltd.（NMUK）間の専用道路約500mを使い、自動運転と遠隔操作を組み合わせた輸送デモンストレーションを披露した。

V-CALプロジェクトは、自動運転トラックの公道利用に向けた大きなステップとなると期待されている。バンテックは今後2年間の目標として、一度に複数台の自動運転EVトラックを、遠隔操作の操縦者1人が安全に運用することと説明しており、今般の継続支援
はより大規模な自律型サプライチェーンの実現に向けた重要な一歩になるとみている。

常に安全性を最優先に考慮し、トラックドライバーと協力しながら運転業務を補完する様々な方法を検討するとともに、遠隔操作運転へのリスキリングの機会をドライバーへ提供することで、荷主が安心して任せられる、物流ソリューションとなることを想定している。

＜イベント概要＞

＜イベントの様子＞

（藤原秀行）※いずれもプレスリリースより引用