SOxも除去、24年末ごろスタート
商船三井は4月22日、所有するLR1型プロダクトタンカー「NEXUS VICTORIA」（ネクサス・ヴィクトリア、7万5000重量トン級）に、オランダのエンジニアリング企業Value Maritime B（バリュー・マリタイム、VM）製のSOx（硫黄酸化物）スクラバー（除去装置）付き船上CO2回収装置「Filtree System」（フィルツリー・システム) を搭載すると発表した。
実際に商用運航している本船上へCO2回収装置を搭載するのは国内で初めてという。商船三井は2024年末頃の搭載を予定している。
（いずれも商船三井提供）
「Filtree System」は排気ガスに含まれるSOx PM（粒子状物質）の99％をろ過するスクラバー機能と排気ガス中の最大10%のCO2を回収するCCS機能を備え、本船上で生じた排気ガスと特殊な溶媒を反応させることでCO2の吸着・回収が可能。
船上で回収したCO2は溶媒の陸揚げ後に加熱分離し、グリーンハウス事業者、合成燃料製造事業者などのエンドユーザーに供給、有効活用することを念頭に置いている。
（藤原秀行）
