いすゞ、米国で自動運転車使った物流サービス手掛けるガティックと資本・業務提携

いすゞ、米国で自動運転車使った物流サービス手掛けるガティックと資本・業務提携

海外で安全性担保した専用シャシー共同開発、27年度中の量産開始目指す

いすゞ自動車は5月14日、米国で自動運転車を使った物流サービスを手掛けるスタートアップのGatik AI(ガティックAI)と資本・業務提携することを決めたと発表した。

いすゞがガティックに3000万ドル(約47億円)を出資。連携を強め、「レベル4」(特定エリアでの完全自動運転)の自動運転を活用した移動サービスの実用化を目指す。物流への自動運転車両投入も進める。社会実現を目指してまいります。


いすゞ「F-series」をベースに、ガティックの自動運転システムを搭載した同社開発車両(いすゞ自動車提供)

自動運転システム搭載を前提に安全性を担保した新たなシャシー(冗長シャシー)の設計・開発でも協力。2027年度中の量産開始を目指す。

いすゞは2027年度中の自動運転レベル4のトラック・バス事業の開始を目指しており、今回のガティックとの提携もその一環。

ガティックは北米のミドルマイル(流通センターや配送センター間をつなぐ中距離・中間物流)領域で自動運転物流サービスを提供している唯一の企業という。小型・中型の自動運転トラックを使用して、商品を安全かつ効率的に配送する物流サービスを展開している。

同社は特に、大手企業向けのBtoB物流に注力しており、21年にはミドルマイルで完全無人商用配送にも成功した。ガティックのクラス3~74の自動運転トラックは、米国のテキサス・アーカンソー、カナダのオンタリオをはじめとする各州の市場で商用展開されている。

いすゞは米国・カナダで既にマーケットリーダーの地位を確立しているLCF(Low Cab Forward Trucks、中量級トラック)市場で、ミドルマイル対象の自動運転事業に参入し、北米で深刻化するドライバー不足や急増する配送ニーズなどの社会課題の解決を積極的に推進する。

(藤原秀行)

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