商船三井、サブサハラアフリカの物流大手アリスターグループへ資本参加

商船三井、サブサハラアフリカの物流大手アリスターグループへ資本参加

豊富な資源の輸送需要に期待、非海運事業の開拓・拡大図る

商船三井は6月27日、サブサハラ(サハラ以南)アフリカの越境物流を担うタンザニアのAlistairグループ(アリスターグループ)に25%出資すると発表した。具体的な出資額は開示していない。

アリスターはサブサハラアフリカの8カ国で事業拠点を構え、アフリカ内陸部のコンゴやザンビアで産出される銅、コバルトなどの重要鉱物資源を沿岸輸出港にトラックで輸送する越境物流を中心に、通関、倉庫運営、港湾での荷役作業、物流DXサーボスも展開。約450台のトラックを保有し、従業員は約1000人に上る。

商船三井は1926年、日本の海運会社として初めて日本とアフリカ東岸を結ぶ航路を開設し、約100年にわたってアフリカ発着の海上輸送を担ってきた。近年では南アフリカ、モザンビーク、ケニア、モーリシャスに拠点を置き、海上輸送に加えて航空輸送のフォワーディング事業や、陸上輸送、倉庫事業、日本の中古農機輸出事業を含む多様な事業をグループで積極展開している。

商船三井グループの経営計画では、市況の変動が激しい海運事業以外に、新興国地域で物流など非海運事業を開拓・拡大していく方針を打ち出している。資本参加を通じ、急激な人口増加と、再生可能エネルギーとしてのポテンシャルを含めた豊富な資源による市場・商機拡大が見込まれるアフリカで、アリスターのアフリカ東南部地域でクロスボーダー物流を積み重ねてきたノウハウを生かし、需要を着実に獲得していきたい考え。

(藤原秀行)※いずれも商船三井提供

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