CREグループ、冷凍車を食料などの「冷蔵庫」として活用できるかどうかの実証実験結果を公表

CREグループ、冷凍車を食料などの「冷蔵庫」として活用できるかどうかの実証実験結果を公表

ドア開閉が多い配送でも庫内温度変化を抑え、品質保持に貢献

シーアールイー(CRE)は7月3日、持ち分法適用関連会社でトラックレンタルを手掛けるA-TRUCK(千葉県船橋市)が、冷凍車の常温飲料の冷蔵計測試験結果と配送シミュレーションにおける温度比較試験を実施したと発表した。CREのオウンドメディア「ユアロジ」で結果を公開した。

冷凍車を飲料などの冷蔵庫として活用できるかどうかを検証、ドア開閉が多い配送でも庫内温度変化を抑え、品質保持に有効だったとの結果を得られたという。CREはイベントや建設現場などの食料保管、被災地の食料保管に使えるとみている。


常温飲料の冷蔵計測試験の様子


常温飲料の冷蔵計測試験の結果

■温度試験概要
1. 常温飲料の冷蔵計測試験
イベントなどで常温の飲料を冷凍車で冷蔵する際、積載全体(特に中央の飲料)がチルド温度帯(10℃以下)に到達するまでの時間を計測

目的:冷凍車が冷蔵庫として使用できるのか検証
条件:4t冷凍車、外気温30.9℃、冷凍機設定温度0℃、2Lの日本茶と500mlの炭酸飲料を段ボールに梱包し積載、積荷中央付近の飲料にセンサーを設置し液体の温度を計測する
結果:日本茶は約17時間、炭酸飲料の温度は約20時間で10℃以下に到達

2. 配送シミュレーションにおける温度比較試験
商品を輸送・保管する上で、適切な保管条件が整っているかを検証するため、温度マッピングを実施し、庫内の空間温度分布を継続的に計測

目的:A-TRUCK仕様の冷凍車と一般仕様の冷凍車の配送時における温度変化を比較
条件:4t冷凍車、外気温35℃、冷凍機設定温度-20℃、30分走行後10分間エンジン停止(2分間サイドドアを開放、3分間リアドアを半分開放、ドアを閉め5分間停車)、30分走行を4回繰り返す
結果:A-TRUCKの冷凍車は一般仕様の冷凍車より最大6℃低温を維持

■冷凍車の活用事例
・食材の緊急保存
業務用冷蔵庫が故障した外食チェーン店や、インバウンド需要で客足が急増したホテルへ冷凍車を提供
・イベントや建設現場
野外イベントに出展する寿司チェーン店や、建設現場の作業員への食料や医療品の保管場所として冷凍車を提供
・被災地の食料保管
災害発生時に電力供給が途絶えた被災地に、食料や医療品の保管場所として冷凍車を提供

(藤原秀行)※いずれもCRE提供

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