自動車船に28頭積み込み、太平洋上で放流
商船三井は7月11日、名古屋港水族館が行う絶滅危惧種アカウミガメの回遊経路調査に、同社の自動車船「FIRMAMENT ACE」(ファーマメントエース)が海上輸送で協力したと発表した。この取り組みは、昨年に続いて2回目。
「FIRMAMENT ACE」
放流の様子
©名古屋港水族館
6月27日に名古屋港金城ふ頭で、アカウミガメ28頭を同船に積み込み、乗船した水族館関係者2人が現地時間7月7日、太平洋上で無事放流した。
今回の調査は北太平洋中部の東端に生息しているアカウミガメが、海面が暖かくなるエルニーニョの年にはカリフォルニア沖に到達するという太平洋の熱回廊仮説を検証するため、名古屋港水族館が米スタンフォード大学など国内外の研究機関と共同で実施。アカウミガメに取り付けた送信機が発信する位置情報から回遊経路を探ることで、絶滅の危機に瀕しているアカウミガメの生態を解明、保護活動に役立てられると見込む。
放流したアカウミガメは全頭が約2歳で甲長が約35~45cm、体重が約9kgと比較的サイズが大きく、ふ化直後のカメと異なり外敵から襲われる可能性は低いという。
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用