グロース市場、正社員転身やキャリアアップを後押しも
物流などの単発アルバイトのマッチングアプリ「タイミー」を手掛けるタイミーが7月26日、東京証券取引所グロース市場に上場した。
タイミーは2017年発足、18年にタイミーのサービスを開始した。短期で空いた時間に働きたい人とアルバイトの求人をアプリで仲介しており、履歴書が不要なことなど手軽さが評価され、登録会員は今年4月末時点で約770万人、導入事業者は約25.4万拠点で、バイトマッチングサービスとしては国内随一の規模に成長している。
新型コロナウイルスの感染拡大で多くの外食店舗が営業困難となり、外食向け求人が激減したが、物流関連の求人掲載に注力することでコロナ禍を乗り越えてきた。今後はホテルや介護など新たな領域への拡大も視野に入れている。
また、新たに注力する領域として、アルバイトとして働く人の正社員転身やキャリアアップを後押しするサービス「タイミーキャリアプラス」を開始。既に物流業界で日本通運が導入を決めるなど、注目度が高まっている。
事業が伸びていることを考慮し、新規上場に伴う新株発行は実施せず、既存株主による売り出しのみを実施。新たな資金調達は行わない。上場時の時価総額は1000億円を超える見通し。
タイミーの2024年10月期の単独業績は、売上高が前期比70.7%増の275億円、営業利益は約2.1倍の40億9100万円を予想している。
(藤原秀行)