人口増踏まえ需要高まりに期待
関西電力グループの不動産会社、関電不動産開発は7月31日、オーストラリアの現地法人Kanden Realty & Development Australia(KRD Australia)を通じて、現地企業のCorVal Partners(コーヴァル・パートナーズ)と共同でビクトリア州メルボルン近郊およびクイーンズランド州ブリスベン近郊に所在する物流施設2件を取得すると発表した。
2物件はともに市街地、住宅地、空港、港などをつなぐ高速道路へのアクセスに優れ、消費地へのサービス提供の最終拠点としての役割を担う好立地の物件という。
現在オーストラリアでは継続的な人口増加を背景に物流網とeコマースの整備、拡大に向けて物流需要が高まっている。一方、物流施設の新規供給は限定的なため、需給バランスがひっ迫している。
物流マーケットが好況なのを踏まえ、優良物件を取得する大きなチャンスと捉え、今回取得に踏み切った。
関電不動産開発としては初めて、非日系企業(現地ビジネスパートナー)だけで事業化した物流施設取得案件。CorValとは初めての共同事業となった。
オーストラリアの主要都市でオフィスビル、物流施設を中心に優れた投資、運用実績を有するCorValと連携し、海外事業の拡大と投資アセットの多様化を目指す。
関電不動産開発は海外不動産事業全体におけるオーストラリアの投資割合を現状の約2割から3割以上まで引き上げることを目指しており、今後投資を一層拡大していく方針。2022年からCorValとの間で人材交流を開始するなど、ノウハウ蓄積を図ってきた。
2024年秋ごろをめどに、投資用ビークルとして設立したKRD Australiaを有人化することも検討している。オーストラリアでより盤石な事業体制を整備していく考え。
ビクトリア州およびクイーンズランド州以外の州でも事業参画の機会を探求していく構え。
■本取得物件概要
所在地 :33 Redland Drive, Vermont, Melbourne, VIC
敷地面積 :8,471㎡
賃貸面積 :6,436㎡
稼働率 :100%
所在地 :93 & 99 Kelliher Road, Richlands, Brisbane, QLD
敷地面積 :10,591㎡
賃貸面積 :5,283㎡
稼働率 :100%
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用