無改造で対応可能、「2024年問題」考慮し荷待ち時間短縮も見込む
山善とLexxPluss(レックスプラス)は8月7日、今年11月に一部稼働開始する山善の新物流拠点「新ロジス大阪」(大阪府東大阪市)で、LexxPluss製の自動搬送ロボット「Lexx500」と台車脱着アタッチメント「LexxTug」を導入することを決めたと発表した。
LexxTugを活用して施設内で6輪台車の搬送を自動化し、業務効率化による労力削減を目指す。
山善は大阪府大東市の「ロジス大阪」にて入出荷業務を行っているが、ピッキング後の搬送作業に時間と労力を要し、トラックの荷待ち時間にも影響している。
「Lexx500」は2次元コードに従い軌道走行する「AGV(無人搬送ロボット)」と、センサーにより自己位置を把握して自律走行する「AMR(自律移動ロボット)」双方の特長を併せ持つため、現場に合わせた庫内物流の自動化を進めることが可能。
「新ロジス大阪」
さらに、「LexxTug」を取り付けることで、台車の脱着・搬送を一貫して自動化できる。新ロジス大阪拠点内のピッキング後の地点間搬送作業などを自動化し、商品の搬送時間と労力の大幅な削減を目指す。トラックドライバーの荷待ち時間の短縮にもつなげ、「2024年問題」対応を進めていきたい考え。
「LexxTug」が6輪カートをそのまま搬送する様子
LexxTugはLexx500に装着することにより、既に物流・製造現場で使用されている台車を、無改造で自動着脱・搬送することが可能になり、最大可搬重量は最大500kg、最大速度は1.2 m/s(約時速4.3km/h)。
物流現場で既に使用されている台車を無改造で自動搬送することにより、追加投資を押さえつつ搬送作業の省人化を実現する。
従来、自動搬送ソリューションの中心だったベルトコンベアの課題の「レイアウト変更への対応」「メンテナンスコスト」「導線の分断」を克服し、フレキシブルな自動搬送ソリューションとしても活用できると見込む。
LexxTugのスペック
最大牽引能力 |
500kg |
台車の改造 |
不要 |
代表的な牽引台車 |
かご台車(小型)W800 x D600 x H 1700 mm かご台車(大型)W1100 x D800 x H 1700 mm 6輪台車 W1260 x D425 x H 1520 mm ※1 |
自動連結機能 |
所定の場所に置かれた台車を自動的に牽引する機能 |
自動連結解除機能 |
指定された搬送先に台車を停め台車を自動的に切り離す機能 |
安全機能 |
緊急停止ボタン(追加搭載) 台車検知機能(追加搭載) |
台車の端部高さ |
175mm – 220mm ※2 |
台車の端部寸法 |
L字フレーム L50 – H 40mm |
(藤原秀行)※いずれも両社提供