初の中国造船所に発注
川崎汽船は9月3日、中国の招商局金陵船舶(江苏)有限公司が建造していた、液化天然ガス(LNG)を主燃料とする7000台積み自動車専用船「NEREUS HIGHWAY」が竣工、引き渡しを受けたと発表した。
同社が中国の造船所に発注した初めてのLNG燃料船という。
NEREUS HIGHWAY(プレスリリースより引用)
LNG燃料は従来の重油燃料に比べ、温室効果ガスのCO2排出量を25~30%、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)の排出をほぼ100%、窒素酸化物(NOx)の排出量を約75%削減できる見込み。
IMO(国際海事機関)のNOx3次規制に対応している。スイスのWinGDが手掛けた最新の二元燃料電子制御エンジン「7X62DF-2.1 iCER」を採用、LNG燃料使用時に出るメタンを低減させている。
川崎汽船は環境分野の長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」で、IMOが定める2030年目標の「CO2排出効率2008年比40%改善」を上回る「同50%改善」を目標に設定している上、50年の目標で温室効果ガス排出ネットゼロも掲げている。今回の新造船導入もその一環。
【本船概要】
主要寸法 : 全長 199.99M x 幅 38.00M x 深さ 39.28M x 喫水 9.00M
総トン数 : 75,698トン
主機関 : WinGD 7X62DF-2.1
航海速力 : 19.0ノット
船級 : DNV
船籍 : パナマ
建造所 : 招商局金陵船舶(江苏)有限公司
(藤原秀行)