鴻池運輸が現場管理ソフト「カミナシ」導入、車両点検業務と新人ドライバー教育の効率化実現

鴻池運輸が現場管理ソフト「カミナシ」導入、車両点検業務と新人ドライバー教育の効率化実現

画像で説明可能に、月1000枚以上の紙帳票も削減

工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレス化をノーコードで実現できるソフトウエア「カミナシ」を展開しているカミナシは9月12日、鴻池運輸が埼玉県入間市の「多摩営業所」にカミナシを導入したと発表した。車両点検の効率化が狙い。

鴻池運輸は2022年に策定した「2030年ビジョン」の中で「技術で、人が、高みを目指す」をキーワードに掲げ、配送業務や管理業務のDXを推進している。今回のカミナシ採用もその一環。

鴻池運輸では、営業所単位で取引先や扱う荷物に特色があり、業務内容もそれぞれ異なるため、営業所単位でのDX推進に取り組んでいる。多摩営業所は車両点検業務のデジタル化・均質化と新人ドライバーへのノウハウ共有の効率化、点検結果を確認・管理する業務の効率化・ペーパーレス化を図るため、カミナシの利用開始に踏み切った。

慢性的なドライバー不足を受け、鴻池運輸の多摩営業所は免許取得のサポートも含めた未経験者の採用を実施し、人材確保を最優先課題として取り組んでいる。取り扱う荷物によって車両が変わるため、安全運行に不可欠な車両知識を正しく、かつ効率良く新人に教育できる体制の確立が課題となっていた。

カミナシの利用で熟練ドライバーの車両点検ノウハウを基に点検内容を見直し、画像を用いて説明できるようになったため、点検のポイントや手順が新人ドライバーにも明瞭に示すことが可能になり、育成コストや点検業務の効率化に大きく寄与したという。

また、旧来の車両点検は全て紙帳票でのチェックだったため形骸化していたり、管理者によるチェック・承認作業に時間を要していたりしていた。カミナシで作業をデジタル化したため、ドライバーがスムーズに業務を始められるようになり、管理者の業務効率化につながるとともに、毎月1000枚以上発生していた紙帳票の削減も実現したという。

今後は点検業務の見直しや管理業務の効率化、ペーパーレス化などの成果を踏まえ、車両点検以外にも、倉庫などの温度管理や清掃記録など、紙で運用している業務のデジタル化に順次着手していく世千絵。

(藤原秀行)※カミナシ提供

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