常石グループ、船舶の脱炭素化推進する研究開発拠点「水素エンジンR&Dセンター」設置

常石グループ、船舶の脱炭素化推進する研究開発拠点「水素エンジンR&Dセンター」設置

広島・福山の造船工場敷地内、全設備完成は25年3月予定

造船や海運などの事業を手掛けるツネイシホールディングス(HD)は9月19日、傘下で水素エンジン関連事業を展開するジャパンハイドロ(広島県福山市)が9月4日に同市内で研究開発拠点「水素エンジンR&Dセンター」を開所したと発表した。

水素エンジンの開発から、水素の貯蔵、船舶への充填までを一気通貫で実施できるようにしている。ツネイシHDによると、造船工場の敷地内に建設するのは世界初という。


完成した研究開発センター

「水素エンジンR&Dセンター」は、日本財団によるCO2排出ゼロの船舶の開発を目指す「ゼロエミッション船プロジェクト」の一環として建設された。水素エンジンの試験設備と、船舶用に特化した水素ステーション(船舶への充填を可能とする全設備完成は2025年3月予定)で構成。水素エンジン開発を目指す研究機関や企業も活用可能なオープン型ラボとして、国内の水素エンジン開発の推進を目指す。

水素燃料船舶にとどまらず、港湾設備や重機などへの水素エンジンの適用をはじめ、幅広い用途での活用を想定している。


水素エンジンの性能テスト準備の様子

試験設備のテストベンチでは、高速エンジンから中速エンジンまで幅広く取り扱い、既存エンジンの水素エンジン化と性能向上に取り組む。

(藤原秀行)※いずれもツネイシHD提供

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事