Woltの配達パートナー、8割超は他の仕事と掛け持ち

Woltの配達パートナー、8割超は他の仕事と掛け持ち

アンケート調査結果、「柔軟な働き方」重視

デリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」を展開するWolt Japanは12月2日、Woltで稼働する配達パートナーを対象としたアンケート調査結果を公表した。

大多数の配達パートナーは他の仕事と掛け持ちしており、「稼働する時間を柔軟に決められる」といった柔軟な働き方を重視していることが浮かび上がった。

調査は欧州の調査会社コペンハーゲン・エコノミクスが今年6月に実施。日本を含む23カ国で計2万人以上の配送パートナーが回答した。このうち日本は2086人だった。

Woltの配達パートナーは、Wolt以外のプラットフォームでも稼働することが可能なため、実際にWolt以外のプラットフォームで働いているかどうかを尋ねた結果、84%が該当した。

他のプラットフォームを使うタイミングとしては、「Woltで待機している時」が最も多く(49%)、「Woltでオフラインにしている時」(26%)、「Woltで配達している時」(9%)が続いた。

Woltで稼働していない時の時間の使い方を聞くと、「自営業またはビジネスオーナーをしている」が43%でトップ。2位は「他のフルタイムの仕事がある」(32%) だった。

「ギグワークだけをしており、従業員としてのフルタイムまたはパートタイムの仕事を探してない」「ギグワークだけをしているが、従業員としてのフルタイムまたはパートタイムの仕事を探している」と答えた割合はそれぞれ12%と5%だった。Wolt Japanは「配達パートナーの多くは他の仕事と掛け持ちをしていることがうかがえる」と指摘している。

1週間のWoltでの平均的な稼働時間に関しては、「10時間以下」が40%で最多となり、「11〜20時間」が20%、「21〜30時間」が13%だった。

Woltの配達に関して、他の仕事では得られないメリットとしてどのようなものがあると思うかを選んでもらったところ(複数回答可)、「稼働する時間を柔軟に決められる」が82%で最も多かった。「いつでも稼働を始めたり終えたりできる」(63%)「他の予定(例:趣味、旅行、運動、学業など)に合わせて自由に稼働スケジュールを決めることができる」(58%)も目立った。

Wolt Japanは、配達パートナーは柔軟な働き方ができることを大きなメリットと考えているとの見方を示した。

従業員として働くことと個人事業主として働くことの違いについての理解を確認すると、違いを「理解している」と答えた割合が93%に上り、「理解していない」の7%を大きく上回った。

また、個人事業主としての稼働と従業員としての稼働のどちらを望むかを聞いたところ、「個人事業主としての稼働」が93%で、「従業員としての稼働」の7%を圧倒。個人事業主としての働き方を望んでいる人が大多数を占めていることが示唆された。

当局がプラットフォームへの規制を行う場合、何に焦点を当てるべきを考えるかを聞くと、「個人事業主が自由に稼働する時間や配達依頼を自由に選択でき、また他のプラットフォームでも稼働できること」が80%で最も多かった。

「新しい法令は、個人の意思に反して個人事業主から従業員への変更を強制すべきではない」という考えに対する評価を質問した結果は、「強く同意する」(33%)と「同意する」(29%)の合計が62%に上り、「中立」(36%)が続いた。「同意しない」(2%)と「全く同意しない」(1%)はごく少数だった。

同様に「法律によって自分の時間、仕事、車両、または配達ルートを選択する柔軟性を失った場合、Woltでの配達をやめると思う」という考えに対する評価については、「強く同意する」(35%)「同意する」(32%)が合計67%で、「中立」は28%。「同意しない」(2%)と「全く同意しない」(2%)はやはり極めて少なかった。

配達パートナーが当局に望む政策として、柔軟な働き方を維持できる政策を求めているもようだ。

(藤原秀行)※いずれもWolt Japan提供

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