高性能な荷さばき施設でバルク貨物輸送を効率化
IHIは6月18日、福島県が推進する「小名浜港東港地区石炭ターミナル整備・運営事業」で事業者に選定されたと発表した。東京センチュリー、小名浜海陸運送、三洋海運、磐城通運、常磐興産との共同出資による特別目的会社「小名浜東港バルクターミナル」を通じて参画。同港の特定埠頭運営事業者である小名浜埠頭とともに事業を開始する。
今事業は国と福島県が整備を進めている同港の東港地区で、2042年度までの約20年間にわたって大型石炭ターミナルの整備・運営を行うもの。敷地面積は24.5ヘクタール。トリッパー、ベルトコンベヤー、シップローダー、投入ホッパーなどで構成される荷さばき施設を建設する。
同港では周辺の石炭ガス化複合火力発電所が運転を開始することなどから、今後は石炭取扱量の増加が見込まれる。これに伴い滞船解消のほか国際バルク戦略港湾として物流機能の強化が求められている。IHIは高性能な荷さばき施設を整備することで大量・多品種の石炭を効率的に処理。またバルク貨物輸送の効率化を通じて地域産業の国際競争力強化に資することを目的に参画した。
事業に当たっては設備の納入・整備を担当するIHI運搬機械をはじめ関係各社と協力し、同港の効率的な利用推進に向けて豊富な納入実績に基づく設計・施工・整備・運営を実施。地域経済の活性化に寄与していくとともに、事業で得られた知見を生かして運搬機械ビジネスの強化・拡大を図る方針だ。
小名浜港東港地区石炭ターミナル整備・運営予定地(IHIプレスリリースより引用)
(鳥羽俊一)