管理系コスト大幅削減目指す
セイノーホールディングス(HD)傘下のセイノー情報サービスは4月7日、物流版AIエージェント「ロジスティクス・エージェント」の開発に着手すると発表した。同社は物流業界で初めてと強調している。
ロジスティクス・エージェントはAIが人に代わって物流現場の状況を分析・判断、未来を予測し、問題解決のための改善アクションを提案することを想定。併せて、自律型AIエージェントが人の承認を得ながら、必要な処理を自動で実行する。
開発に際しては同社が西濃運輸グループおよび一般企業向けに提供する物流ITソリューションで培った技術やメソドロジーに加え、蓄積した体系的な物流ナレッジとアプリケーションデータを最大限活用する。
セイノー情報サービスはロジスティクス・エージェントの達成段階をレベル0から6まで定義付けており、2025年にはレベル2~3(問題を検知し取るべき行動を示唆、人の承認をもってAIが自動実行する)へ進行することを計画している。
さらに、2030年をめどにレベル6となる「汎用化・民主化」を達成することを視野に入れている。
人手不足をはじめとする物流の諸問題を解決、物流管理・物流現場を高度化する革新的なソリューションとして、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の調査で約50兆円と見込まれる国内マクロ物流コストのうち、約1.4兆円と推計される管理系コストを大幅に削減するとともに50兆円全体も効率化することを狙う。
(藤原秀行)、