東北大大学院とデンソーが共同研究の新技術発案、稼働率向上に成功と説明
東北大大学院情報科学研究科は11月25日、デンソーと共同で、膨大な選択肢の中から最適なものを探索する「量子アニーリングマシン」を活用し、工場内の無人搬送車(AGV)を効率的に配送する技術を共同で研究、発案したと発表した。
同研究科の大関真之准教授と観山正道特任助教(研究)らが率いる東北大量子アニーリング研究開発センター(T-QARD)とデンソーが共同研究を進めてきた。複数のAGVの間で、どのような行動を選択すれば全体の効率が向上するのかとの観点から、D-Wave Systemが実現した同マシンを使い最適な動きを瞬時に算出。その結果、複数のAGVにリアルタイムで適宜指示を出すことが可能になるという。
シミュレーションの結果、既存のルールに基づくAGV運用では稼働率が80パーセントなのに対し、同マシンを利用した場合は95パーセントまで高めることに成功した。
同大は今後も産業界への基礎技術応用を進める計画。
(藤原秀行)※写真は東北大大学院プレスリリースのイメージ画像を引用