経産省中小企業支援事業、ロボットやドローンで命綱張る場面想定
経済産業省関東経済産業局が展開している、優れた技術を持つ中小企業と大手企業を連携させて革新的サービスや商品の創出を後押しする事業「精密計測・微細加工プラットフォーム」の対象に、山九の高所作業に関する安全確保の技術提案が設定された。
同事業の事務局を務めているナインシグマ・アジアパシフィック(東京)が10月1日発表した。
同月31日までの間、中小企業から技術を募集。最終選考まで残った提案に対しては山九が資金を提供し、19年3月までに試作を完了させ、デモを行う運びだ。
同事業は2016年にスタート。社会が抱えるさまざまな課題を解決できる技術を中小企業から募り、事業化をサポートすることで地域の中核となるような存在に育成していくのが狙いだ。
山九は、煙突や鉄塔の点検・工事で危険な作業を安全に行えるようにするため、ロボットやドローン(小型無人機)などを活用し、人の手を使わずに高所で最初に命綱を張る「親綱初期展張技術」の確立を目指している。
今回の事業で共同開発パートナーを選びたい考えだ。応募は1社単独、複数社連携のいずれの形態も可能。
(藤原秀行)
全国に多数ある煙突の高所作業で安全確保を目指す(ナインシグマ・アジアパシフィック提供)