中山社長ら表明、M&Aも視野
大和ハウス工業傘下でホームセンターを展開しているロイヤルホームセンター(大阪市)は9月4日、東京・飯田橋の大和ハウス東京本社内で記者会見し、事業戦略などを説明した。
ロイヤルホームセンターの中山正明社長は、事業発足50周年を迎える2030年度には店舗数を現行の約2倍に相当する100まで増やし、売上高も20年度計画値の約2倍となる2000億円まで引き上げるとの目標を明らかにした。
中山社長は目標達成に向け、同業他社のM&Aも選択肢の1つになり得るとの見解を示した。同時に「規模の拡大そのものが最終地点ではなく、当社の弱い体質をどう変えていくか(が重要)」と語り、M&Aに際してはPB(プライベートブランド)商品の開発やECの拡大につなげられるかどうかを重視する姿勢を強調した。
店舗展開に関しては、現在注力している関東や関西、中部の各エリアが引き続きメーンのエリア候補になるとの考えを示した。
会見に同席したロイヤルホームセンターの小出篤取締役常務執行役員(営業・商品担当)は、新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり需要”が伸びた影響で、ガーデニングや日曜大工用品などの販売が好調だったと指摘。今後は主力顧客の建築業界関係者向けにPB(プライベートブランド)商品を拡充していくことなどを検討していると明かした。
物流面の取り組みとしては、大和ハウスグループの大和物流が物流業務を担っていると紹介。店舗の作業負荷軽減を進めるとともに、海外からの商品調達はバイヤーズコンソリデーション(買い付け物流)を実施し、在庫の最適化や輸入コスト低減を図っていることに言及した。
埼玉県戸田市の「ロイヤルホームセンター戸田公園」(同社提供)
(藤原秀行)