コロワイド、大戸屋HDへの敵対的TOBが成立見通し

コロワイド、大戸屋HDへの敵対的TOBが成立見通し

47%程度取得、外食大手初

外食大手のコロワイドは9月8日、定食店「大戸屋」を展開する大戸屋ホールディングス(HD)への株式公開買い付け(TOB)が成立する見通しになったと発表した。

大戸屋HDとオイシックス・ラ・大地が業務提携を正式発表、商品開発や物流などのインフラ相互活用へ

現在買い付けの株式数を集計しているが、以前から保有している分と合わせて約47%に上り、40%を下限としていたTOB成立条件を満たしたもようだ。

コロワイドは現在、大戸屋HD株式の約19%を保有している。今年6月に大戸屋HDが開いた定時株主総会で、コロワイドが経営陣刷新を要求する株主提案を行ったが否決されたため、敵対的TOBに切り替えた。

大戸屋はコロワイドのTOBに反対し、有機野菜などの宅配大手オイシックス・ラ・大地と業務提携契約締結を発表するなど自ら経営改善に努める姿勢を個人株主らにアピール、コロワイドに対抗していた。外食大手で敵対的TOBが成立するのは初めてとみられる。

コロワイドのTOBは7月10日に始まったが、当初成立条件の下限としていた「45%」に対し、株主からの応募数が期限の8月25日までに到達しない見通しとなったため、期間を9月8日まで延長するとともに、成立に必要な応募数も引き下げていた。

コロワイドは今後、大戸屋HDの経営陣刷新や食材の調達合理化などを進める見通し。ただ、当初TOBが成立しない見通しとなっていたこともあり、コロワイドは個人株主らの意向にも一定程度の配慮を迫られそうだ。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事