敵対国に中国やロシアなど指定、国産品優先を要請
トランプ米大統領は1月18日、軍を含む全ての連邦政府機関に対し、国家安全保障上の脅威となる恐れがある外国製ドローン(無人飛行機)の調達・使用を制限する大統領令に署名した。
米ホワイトハウスの発表によれば、大統領令は敵対国が製造・開発に関わったドローンを使った場合、機密情報が漏洩する可能性があると強調、国産品を優先して調達するよう要請している。また、敵対国として中国、ロシア、北朝鮮、イランを指定している。
トランプ大統領は1月20日に任期切れを迎える。在職中に中国けん制のための施策を矢継ぎ早に打ち出している。昨年12月には米商務省が安全保障上問題を有していると認めた企業を列挙した「エンティティー・リスト(EL)」に中国のドローン大手メーカーDJIを追加。事実上の禁輸措置に踏み切った。
大統領令は、行政府の長を務める大統領が議会の承認を経ず、連邦政府機関に命令できる仕組み。
(藤原秀行)※写真はイメージ