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【独自取材】港に一時保管の完成自動車、飛来物による損傷回避をサポート

【独自取材】港に一時保管の完成自動車、飛来物による損傷回避をサポート

東京海上日動と日本海事検定協会が専用装置開発、鉄粉など来る方向特定し最適な置き場所提案

東京海上日動火災保険は日本海事検定協会(NKKK)と連携し、輸出入のため港湾など屋外で一時保管されている完成自動車の塗装に傷が付いて損害を受けないよう、自動車メーカーに対策をアドバイスするサービスを本格的に展開する。

鉄粉や鳥のふんなどの飛来物が完成自動車の表面に付着するとさびが発生、ひどい時には1つの港で数千台が被害を受けるケースもある。東京海上日動とNKKKが共同で開発した空気中の飛来物を採取できる装置を使い、飛んでくる方向を特定。港の中で最適な完成自動車の保管場所を提案することなどを想定している。

完成自動車は包装されず、工場から出荷した状態のまま輸送・保管されることが多く、近年は環境意識やコスト削減の必要性が高まっているため使い捨ての養生保護材も使用頻度が減少。表面がダメージを受けやすくなっているという。飛来物の内容や飛んでくる方向を特定する手段も確立されていないため、効果的な対策を講じるのが難しかった。

そうした状況を打開するため、東京海上日動とNKKKは多くの完成自動車が一時保管されているタイ最大の貿易港・レムチャバン港で日系の大手自動車メーカー数社の協力を得て、共同開発した装置で飛来物の採取・分析を実施。港周辺の工場プラントや造船所から飛んできた鉄粉などを集めるのに成功した。周辺にどのような施設が存在しているかなどの環境に関する情報や当日の風向きといった気象データも踏まえ、飛んできた方向を特定したり、有害な物質の成分を分析し質量を計測したりできることを確認した。

東京海上日動はNKKKが持つ高い分析能力なども生かしながら、飛来物の分析結果から保護材で完成自動車を守る箇所を提案するなど、ダメージの低減策を自動車メーカーに提示していく考え。将来は飛来物が車両表面の塗膜にどのような影響を及ぼしているかなどの化学データを自動車メーカーに提供、飛来物が付着しても被害を受けにくい車両の開発を後押ししていくことも視野に入れている。


飛来物の採取装置(東京海上日動火災保険提供・クリックで拡大)

(藤原秀行)

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