不動産協会・菰田理事長が表明
不動産協会の菰田正信理事長(三井不動産社長)は11月16日、東京都内で開いた定例記者会見で、KYBによる建物向け免震・制振用オイルダンパーの検査データ改ざん問題に関し、国土交通省とも相談しながら当該製品の取り換えに要する工期の明示や短縮を同社に強く求めていく考えを示した。
菰田理事長は「(問題製品を納入した)瑕疵の是正にかかる時間がどれくらいかというのが今最大の問題。(会員企業の中に)マンションの販売を中止したり開始できなかったりするケースが出てきており、協会としても非常に重要な課題と認識している」と懸念を示した。
また、今回発覚した問題について「日本の製造業でここ5~10年の間にこういったことが繰り返されている。製造業全体で自社が出している商品に対する(品質の)基準をどう設定し、守っていくのかというコンプライアンス意識の問題になってきている」と指摘。
「不動産業界として、資材のサプライヤーに対し、同じような問題が出るたびに、お宅の会社はこういうことがないでしょうね、と確認しながらやってきている。そうしたことをまた徹底していくしかないのかなと考えている」と述べた。
(藤原秀行)
会見する菰田理事長