将来の大量輸送実現目指す
三菱重工業グループの三菱造船と日本郵船は5月16日、共同で開発を進めている液化二酸化炭素(LCO2)輸送船に関し、一般財団法人日本海事協会から設計に関する基本承認(Approval in Principle、AiP)を取得したと発表した。
LCO2船は低温かつ圧力の高い状態で液化したCO2ガスをカーゴタンクシステムに格納して輸送する。採取したCO2を貯留、再利用することで脱炭素を進める狙いがある。
カーゴタンクシステムのデザインは液化CO2ガスの温度、圧力条件に大きく依存するため、将来の大量輸送実現へ同システムや船体の大型化が重要な技術開発課題となっている。両社は中型、大型の複数船型に関して異なるタンクの圧力設定を考慮したそれぞれのカーゴタンクシステムと船体部分について、成立性や規則、基準への適合性を確認、AiP取得にこぎ着けた。
LCO2船のイメージ図
AiP証書
(藤原秀行)