非破壊検査のテクノス三原と共同で無人化作業を実現・推進へ
川崎汽船は2月25日、船舶やインフラ設備などの非破壊検査を手掛けるテクノス三原(広島県三原市)と共同で船舶の点検・整備にドローンを活用した新たなシステム開発に着手したと発表した。川汽の船舶管理ノウハウとテクノス三原のドローン運行および画像解析など精密検査に関する技術を組み合わせ、無人化による作業の安全性向上や効率改善を見込む。
船舶の点検・整備では船体や貨物艙は高所、水中など人が立ち入ることが難しい箇所も少なくない。両社は昨年から空中、水中それぞれのドローンについて実船検証を行い、検査精度を大幅に高めることができるとの結果を得た。これまでの取り組みをより推進すべく新システムの開発に至ったもの。
テクノス三原は2014年より船舶向けドローンの開発を開始。19年には日本海事協会から世界で初めて船舶検査の代替手法にドローンを用いたサービスが提供できる事業所として認定された。
川汽は1月に「AI・デジタライゼーション推進室」を新設し、革新的な技術の導入などによって高付加価値なサービスづくりを目指している。今後もさまざまな分野・業種との協業を通じて安全で最適な輸送サービスを提供していく考え。
(鳥羽俊一)