【独自・動画】東京の下町を宅配ロボットが自動走行

【独自・動画】東京の下町を宅配ロボットが自動走行

ENEOSHDが実証実験公開、23年度のサービス開始へ課題探る

ENEOSホールディングス(HD)はこのほど、東京都中央区の佃・月島エリアで宅配ロボットなどを手掛けるZMP、即時配達を展開しているエニキャリと組んで実施しているZMP製自動宅配ロボット「デリロ(DeliRo)」を活用したデリバリー事業の実証実験の様子をロジビズ・オンラインに公開した。

実証実験は昨年12月から今年3月までの4カ月間にわたって実施。都市部の街中でデリロが注文に応じ、飲食店の料理などを運ぶ。3社は実証実験を通じて事業化に向けた課題を洗い出した上で、2023年度に宅配ロボットを使ったデリバリーサービスを開始したい考えだ。


街中を走行する「デリロ」

実証実験は当初、デリロを4台投入し、佃エリアにあるENEOSのガソリンスタンド(サービスステーション、SS)と、乾汽船が月島エリアに構えている企業寮の2カ所に2台ずつ配置。佃・月島と隣接する勝どきの各エリア約1万7000戸を対象に注文を受け付けている。今後は順次、台数を増やすことを想定している。

注文は専用のスマートフォンアプリで受け付け、4台のうち最適なデリロがまず注文のあった商品の店舗まで向かった上で、店舗で商品をデリロに積み込んでもらい、あらかじめ設定している配達ポイントまで届ける。注文した人にはアプリ経由で配達ポイントまで近づいたことを連絡、受け取りに来てもらう。配達が完了するとSSや企業寮まで自動で戻る。


街に風景にしっかり溶け込んでいる


通りがかった子供たちが興味津々

デリロは歩道を走行。音声で配達のために走行していることを周囲に周知するなど、安全に配慮している。デリロは遠隔監視しており、配達の際は保安要員が1人、デリロに随行する。交通ルールを順守し、赤信号では止まっている。

商品を取り扱っているのはエリアにあるサイゼリヤ月島店、デニーズ勝どき店、月島のハンバーガー店FURUSATO。1月中に東武ストア勝どき店、2月中に肉のたかさごの取り扱いもそれぞれスタートする。

ENEOSHDとZMP、エニキャリは昨年2月にも同エリアで1カ月間、特定のマンションを対象に実証実験を実施。ニーズを探ったところ、一定程度期待できることが分かったため、より広範囲かつ長期間、実施することにした。スーパーの取り扱いを始めることで、日用品などより多様な商品に対応できるかどうかもチェックする。


スマホアプリで到着を通知


届けられたFURUSATOのハンバーガーに全く問題なし


地域住民らに配布しているチラシ

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事