JR九州、新幹線の客室使った貨物輸送で大ロット取り扱いの実証実験

JR九州、新幹線の客室使った貨物輸送で大ロット取り扱いの実証実験

発泡スチロール200箱を運び課題抽出、将来の事業拡大目指す

JR九州は2月22日、2021年5月から展開している九州新幹線の業務用室を活用した貨客混載事業の一環として、客室への積載と大ロット(200箱程度/運行)での輸送の可能性を検証する実証実験を同日、初めて実施したと発表した。

積載した荷物は、旬の鹿児島県産朝どれ鮮魚で、当日の午後には福岡市内などの量販店へ到着、即売された。

JR九州は今後、積み降ろし時分の短縮化など課題解決を図り、実用化に向け検討を進める。

実証実験は臨時列車の「さくら354号」を使い、鹿児島中央駅から博多駅の間で実施。初ガツオを中心とした鹿児島の鮮魚を発泡スチロール(W350mm×D630mm×H190mm)200箱で運んだ。

輸送の流れは以下の通り。

①鹿児島市中央卸売市場魚類市場~鹿児島中央駅=トラック輸送(物流会社)
②鹿児島中央駅~博多駅=九州新幹線(JR九州グループ)
③博多駅~配達先(量販店)=トラック輸送(物流会社)

新幹線から商品を取り降ろし、トラックに積み込むまでに要した時間は約50分だった。

JR九州はホーム運搬用台車と車内積載用台車間の積み替えに要する時間の短縮、効率的な積載方法の検討による積み込み人員の削減など、今回の実証で見えてきた課題の改善を図る。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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