社長直轄、共同輸送など改革促進担う
F-LINEは3月1日、食品物流の課題解決を図るための新組織「物流未来研究所」を4月1日付で設立すると発表した。
現在の食品物流はトラックドライバー不足に代表される慢性的な物流従事者不足、物流コストの上昇、CO2削減をはじめとする環境保全への対応など、解決すべき多くの課題が存在。さらに、2024年4月の改善基準告示改正への対応もあり、食品物流を取り巻く環境は一層厳しさを増している。
同社は2015年に始まった、異なる食品メーカーが結集して共同物流を展開する「F-LINEプロジェクト」参加企業と連携し、食品物流が抱える課題への対応を協議。北海道・九州エリアで共同配送をはじめ、幹線の共同輸送、モーダルシフトの推進などのほか、「加工食品分野における物流標準化研究会」への参加といった活動を実践してきた。
昨年春には物流の「2024年問題」を前にプロジェクト参加メーカー各社と新たに第2期のF-LINEプロジェクト活動を開始。持続可能な食品物流構築へ向けた協議を重ねている。
物流未来研究所は、荷主企業と物流事業者が一体となったF-LINEプロジェクトの強みを発揮、食品業界の物流改革を一層推し進めていくことを設立の目的に掲げている。社長直轄の組織として活動を強化する。
併せて、今後はF-LINEプロジェクト参加6社以外の荷主企業との連携も視野に入れていく方針。
■F-LINEプロジェクト参加メーカー
味の素株式会社
カゴメ株式会社
株式会社Mizkan
日清オイリオグループ株式会社
株式会社日清製粉ウェルナ
ハウス食品グループ本社株式会社
■新組織概要
組織名称:F-LINE株式会社 物流未来研究所
所長:平智章(タイラ・トモフミ)
要員数:9名(所長含む)
所在地:東京都中央区八丁堀三丁目3番5号 住友不動産八丁堀ビル
発足日:2023年4月1日
(藤原秀行)