自律航行システムの機能強化などに充当
船の自動運転技術開発を手掛けるスタートアップのエイトノットは8月8日、第三者割当増資によるプレシリーズAファーストクローズを7月に完了し、総額1.1億円の資金調達を完了したと発表した。
増資の引き受け先はセイカダイヤエンジン、DRONE FUND、リアルテックファンドの3者。累計の調達額は2.9億円に達した。
(エイトノット提供)
エイトノットは調達した資金を小型船舶向け自律航行システム「エイトノット AI CAPTAIN」の機能強化に向けた開発チームの増強、事業拡大に伴う地方拠点の新規開設と事業開発チームの強化に充てる。2024年中に予定している海外事業立ち上げに向けたチームの組成、調査等を企て、グローバル市場でのトップランナーとなるべく最速での事業展開も推進する。
同社は2021年3月の設立後、同年10月に自律航行技術を搭載したプロトタイプ船による物資輸送の実証実験に成功。22年10月には小型船舶向け自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を発表し、操船アシスト機能の提供を開始した。
今年1月にはAI CAPTAINを搭載した自律航行EV(電気)船を旅客船事業者に導入し、水上タクシーの営業運行を実施。自律航行船による国内初の商用運行を果たした。
今年7月に舶用エンジンおよび船舶関連機器商社のセイカダイヤエンジンと資本・業務提携を締結し、日本国内市場で自律航行技術を用いた次世代ソリューションの提供を加速。事業拡大フェイズに移行した。
(藤原秀行)