ルート・計画作成が容易、属人化解消見込む
パナソニックホールディングス(HD)傘下で車載装置を手掛けるパナソニック オートモーティブシステムズは10月11日、LPガス(液化石油ガス)販売事業者向けに配送効率化支援サービスを開発したと発表した。
パナソニックグループで開発したアルゴリズムを生かし、LPガス配送の計画・ルートを容易に作成できるため、業務の属人化につながると見込む。同日、β版の提供を開始した。
LPガス配送は配送・保安業務資格の取得が求められる特殊性に加え、社会課題となっている深刻な人材不足を背景に、業界では人員確保が困難となっており、今後ますます厳しい状況になることが想定されている。
ガス切れを起こさないようLPガス容器内のガス残量を見越した配送や顧客による配送時間の指定など、多様化する顧客のニーズに合わせた配送が必要で、配送ルートの作成には豊富な経験とスキルを必要とするなど、属人性が高くなっている。そうした状況の打開に向け、新サービスの開発にこぎ着けた。
新サービスはLPガス配送先顧客の複雑な条件・情報(配車基準や場所など)を任意に設定・共有し、自動で条件を考慮した配送計画・ルートを作成する。LPガス配送業務に特化したインターフェースを採用し、初心者でもすぐに使い始められるよう配慮。配送計画・ルート生成に関する人材育成時間の短縮に貢献できるとみている。
(藤原秀行)