「自由な通商脅かし続ければ責任を負うことに」、拘束している船舶や船員の解放も
米政府は1月3日、日本など12カ国と共同で、紅海で航行している商船へ攻撃を続けているイエメンの親イラン武装組織フーシ派を非難、攻撃の即時中止と拘束している船舶や船員の解放を要求する声明を公表した。
声明はこのほか、英国、ドイツ、カナダ、イタリア、オーストラリア、バーレーン、ベルギー、オランダ、デンマーク、ニュージーランド、シンガポールが参加している。
声明は「民間船舶や海軍船舶を意図的に標的にすることを法的に正当化する根拠はない。世界で最も重要な水路の1つで、無人航空機や小型船舶、ミサイルを用いた民間船舶を含む船舶への攻撃を行うのは、世界貿易の基盤を構成する航行の自由に対する直接の脅威だ」と強く批判。
世界の海上貿易の15%近くが紅海を通過していることに言及し、「国際海運会社は喜望峰周辺で船舶のルートを変更し続けており、商品の配送に多大なコストと数週間の遅れが加わり、最終的には世界中の重要な食料、燃料、人道支援の移動が危険にさらされている」と懸念を示した。
その上で、「人命、世界経済、自由な通商を脅かし続ければ、その結果の責任を負うことになる。われわれは引き続き、国際ルールに基づく秩序を順守し、不法な押収や攻撃に対する悪意のある行為者の責任を追及する」と表明。フーシ派に迅速な行動を求めた。
(藤原秀行)