11隻目、中核事業強化し安定供給に尽力
日本郵船は1月31日、東京電力と中部電力が折半出資する発電会社のJERAと新造液化天然ガス(LNG)輸送船1隻の長期定期傭船契約を締結したと発表した。
本船は韓国の現代三湖重工業が建造し、2027年に竣工した後、JERA向けのLNG輸送に従事する予定。
日本郵船はJERAと連携し、LNGの安定供給に尽力するとともに、中核事業としてLNG事業への取り組みを強化・推進する。
本船は主機関に燃料油とボイルオフガス(航行中にカーゴタンク内で気化したLNG)を利用する次世代二元燃料低速ディーゼル機関「X-DF2.2 iCER」や、余剰ボイルオフガスを有効に利用する再液化装置を搭載。カーゴタンクは容量174000㎥のメンブレン型で、優れた防熱性能を備えたタンク方式を採用し、効率的かつ経済的な輸送を果たす構想を立てている。
日本郵船がJERAとLNG輸送船の定期傭船契約を締結するのは11隻目。日本郵船は昨年3月公表の中期経営計画で不定期専用船事業を中核事業と位置付けており、26年度までにLNG輸送船建造に3000億円の投資を行う計画。
<本船概要>
積載容量:約174000立方メートル
全長:約289.9メートル
全幅:約46.1メートル
主機関:X-DF2.2 iCER
造船所:現代三湖重工業(韓国)
竣工予定:2027年
(藤原秀行)