庫内作業全体の生産性引き上げ狙う
プラスオートメーションは2月1日、日本通運の「平井物流センター」(東京都江戸川区平井)に仕分け作業の自動化を果たすAGV(無人搬送ロボット)「t-Sort sd5」32台を納入したと発表した。
日通の現場が抱えている課題の人手不足への対処と生産性向上の両立を後押しし、現場業務の改善を加速させるのが狙い。特に人手を要する仕分け工程にt-Sortを活用してスループットを平準化し、庫内業務全体の生産性引き上げを目指す。
(プラスオートメーション提供)
平井物流センターは、生活雑貨のコンセプトショップへの物流業務を担うTC型(通過型)倉庫で、日々の出荷波動の振れ幅が大きいのが特徴。1日当たり平均2.5万pcsで繁閑時は0.8万~4.5万pcs/日の仕分けを、常時160店舗に対して実施している。
床荷重が0.9t/㎡で天井高も低く、省人化や生産性向上を実現するための自動倉庫やマテハン機器を設置できないのに加え、都心のボックス型倉庫では人材確保が難しく、スタッフがハンディターミナルを使用しピッキングする業務は、作業員への身体的負担が大きいことも課題だった。
日通は本導入に際し、t-Sortの運用方法が従来のオペレーションに近く、ロボットを活用したオペレーションへの移行ハードルが低くt-SortシステムのUIが簡単で作業員の操作習熟がスムーズだったことと、t-Sortの設置に半日、本稼働まで3日という短リードタイムで出荷を止めることなく自動化を実現、いずれも現場への負担や変容を最小限にとどめていることを強調している。
(藤原秀行)