4月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、中国は1.6%増★一部訂正

4月のアジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、中国は1.6%増★一部訂正

米デカルト・データマイン調査、堅調自体は持続か

※先ほど配信した記事中、中国の数字などに一部誤りがあり、訂正いたしました。深くおわび申し上げます

米調査機関デカルト・データマインが5月13日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、4月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比9.5%増の153万2658TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

増加幅は1桁にとどまったが、昨年9月から8カ月続けて前年実績を上回った。

米国の金利高や物価上昇が消費の重しとなり、2022年の後半から前年実績より2桁落ち込む不振が継続してきたが、その後は米国の個人消費が堅調なことやコロナ禍で積み上がった在庫の調整が進んでいることなどを背景に、貿易量が持ち直している。

全世界から米国向けの輸送量も4月は前年同月比9.8%増の220万5231TEUを記録した。

10カ国・地域別の4月実績を見ると、香港以外の9カ国・地域が前年実績を上回った。シェア5割強で取扱量が圧倒的に首位の中国は1.6%増の82万5673TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた昨年9月から8カ月連続のプラス。前年に大きく回復した反動もあって伸び率は1桁にとどまったが、成長自体は続いているもようだ。

ただ、中国は最近、不動産市況の悪化などで景気減速が伝えられており、今後貿易量の増勢を維持できるかどうか注目度が高まりそうだ。

取扱量2位の韓国は13.0%増の19万4609TEU、3位のベトナムは32.6%増の14万5092TEU、4位の台湾は5.9%増の7万9163TEUなどとなった。日本は40.0%増の4万4363TEU。

4月の主要品目別実績は、上位10品目の全てがプラス。トップの家具類は5.1%増、2位の機械類は6.9%増、3位のプラスチックは10.8%増などとなった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の3月分は税関データが引き続き更新されていないため、公表していない。

(藤原秀行)

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