腰などへの負担軽減を期待
東京理科大学発スタートアップのイノフィスは7月3日、昨年8月にドイツのビー・エム・ダブリュー(BMW)日本法人の正規ディーラー、ビー・エム・ダブリュー東京が、イノフィスとしてはシリーズ最大補助力を備えた外骨格型アシストスーツ「マッスルスーツExo-Power」を3台、「マッスルスーツGS-Back」を3台それぞれ導入したと発表した。
アシストスーツは3店舗に展開し、整備工場の作業時に使用、身体的な負担の軽減を後押ししている。
マッスルスーツExo-Powerを装着してタイヤ運搬
マッスルスーツExo-Powerを装着してバッテリーなどのパーツを管理
登録乗用車に占めるSUV(大型多目的スポーツ車)の割合は30.4%で、ミニバンの32.5%に迫る勢いを見せており、車両が大型化することによりバッテリーやタイヤなどの部品も大型化。例えば、バッテリーは一番重いもので30㎏、ホイールも1本当たり15~20㎏、タイヤが着くと25㎏くらいに達するため、持ち上げや棚入れ作業が作業スタッフの大きな負担になっているという。
イノフィスは自動車整備業界で人手不足が深刻化している上、このままSUV比率が上がると、腰への負担増が避けられないとみて、整備現場へのアシストスーツ普及に注力することにした。
3工場では月に約3000台の整備を手掛けており、イノフィスはアシストスーツの提供で負荷を相当減らせると見込む。
■マッスルスーツExo-Power(エクソパワー)
圧縮空気を使用した人工筋肉が27kgfの補助力を発揮。重量物の持ち上げや中腰作業での腰の負担を軽減する。中腰姿勢による腰への負担が大きい介護、農業、漁業、建築業、製造業など、様々な作業現場で幅広く利用されている。
製品名:マッスルスーツExo-Power®(エクソパワー)
メーカー希望小売価格:214,500円(税込)
サイズ:2サイズ(S、M)
■ マッスルスーツGS-BACK(ジーエスバック)
手荷役の荷を下ろす部分や、荷さばき、運搬作業といった機械化できない「手荷役」作業を、より軽やかにすることに主眼を置き、軽量かつ機動力を備えている。歩く・しゃがむ・立ち上がるといった動作をより自由にし、腰への負担を軽減する外骨格型アシストスーツ。
製品名:マッスルスーツGS-BACK®(ジーエスバック)
メーカー希望小売価格:159,500円(税込)
サイズ:1サイズ
マッスルスーツシリーズのラインアップ(腰補助)
(藤原秀行)※いずれもイノフィス提供