梱包のコスト低減、ストレッチフィルム不要でCO2削減も
NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は7月9日、傘下の日本通運が、企業向け小口貨物輸送商品「プロテクトBOX」の国際輸送サービス「プロテクトBOX GLOBAL」の提供を開始したと発表した。
「プロテクトBOX」は国内輸送の梱包ツールとして2019年に日本全国でサービスを開始。陸・海・空の全輸送モードで使用可能にしているため、各モードで採用されている。
国際輸送の場面でもニーズが見込めるため、利用範囲を広げ、新たなサービスとして提供することにした。輸送案件に合わせて必要基数を導入し、顧客専用のBOXとして使えるようにしている。
「プロテクトBOX」はふたと側面のパネルにテクセルと呼ばれる素材を使用し、軽さと堅牢さの両立を実現。国際輸送は国内輸送と比べて輸送距離や輸送時間が長く、輸送途中の荷扱い回数が多くなるほど貨物汚破損などのリスクも増えるが、プロテクトBOXで貨物をしっかりと守ることが可能と見込む。組み立てた状態では2段重ねができるという。
また、一般的なパレット梱包と比較すると、ストレッチフィルムやエアキャップといった梱包資材の使用量を減らせるため、梱包に要する資材費や作業人件費を削減できると見込む。
さらに、耐久性を持たせており、反復利用が可能。配達時にBOXを回収することでごみが出ないため、ごみ処分の手間を省ける上、一般的なパレット梱包でストレッチフィルムを使用した場合と比較して、1基当たり0.19㎏のCO2排出量削減効果が得られるとみている。
■利用事例
顧客名:清水化学株式会社
発 地:広島県三原市
着 地:台湾 高雄市
モード:海上輸送
品 名:食品原料
概 要:以前は、パレットを利用し貨物の積み付け作業を行っていたが、作業の品質や時間に課題があったためプロテクトBOXを提案。作業の品質向上や負担軽減につながることなどを評価、広島~台湾間の国際往復輸送に利用した。
(藤原秀行)※いずれもNXHD提供