既存車両に後付け可能、導入容易に
コクヨグループの物流企業コクヨロジテムは9月3日、建設現場の自動化技術開発を手掛ける東京大学発のスタートアップARAV(アラヴ、東京都文京区向丘)と、フォークリフトの遠隔操作・自動運転技術の実証実験を8月に始めたと発表した。
コクヨロジテムが実施した、物流倉庫内の業務効率化につながる技術の開発・導入を目的として実施した実験場コンテストで受賞した団体に対し、実証実験の機会を提供、各受賞団体の提案技術の実現を後押しするのが狙い。
ARAVが開発する機器をコクヨロジテムが保有するフォークリフトに搭載し、遠隔操作・自動運転技術の開発を目指す。
遠隔操作の実証実験では、コクヨロジテムの配送センターに設置した遠隔操作室から倉庫内にあるフォークリフトを稼働させ、標準動作の確認(走行確認、ハンドル操作など)と、作業ルート上でのパレット搬送の試験を実施。今後は自動運転についても同様の実証実験を行う。
配送センターでの動作確認の様子
遠隔での操作イメージ(いずれもコクヨロジテム提供)
コクヨロジテムは後付け搭載の技術が実現することで、物流事業者は本技術の導入に自社が保有するフォークリフトを活用することが可能になり、現場の課題解決が期待される技術を取り入れやすくするメリットがあるとみている。
今回の技術などは国際物流総合展に出展する予定。
(藤原秀行)