まちづくりホールディングスと連携、自動飛行実現目指す
AI活用のコンサルティングなどを手掛けるpiland(ピーランド)は9月4日、AIを搭載して、より自在にカスタマイズできる日本発のドローンの開発プレリリースプロジェクトに着手したと発表した。
AIを搭載した国産ドローンのプレリリースと実用化を目指し、最終的にドローンの自動飛行を実現することを目標に掲げている。
達成に向け、3つのフェーズに分けて検証を進める。まず、コントローラーを使用したドローンの安定飛行から始め、センシングデータを使用したリアルタイム制御飛行に移行、最終的には取得データを活用したAIによる自動運転飛行に移行することを想定している。
今年8月に実施したフェーズ1のプロジェクト検証で、活用段階の大前提となっているドローンの安定した制御をコントローラーで行うテストを実施した。
今回実際に使用したドローンを調整する様子
ドローンを活用したシステムを導入しているフィールド例
人間が行うよりも迅速に、かつ広範囲に動くことができるドローンは、航空写真や災害の際の物資運搬などに大きく貢献している。同社はドローンから得られる画像などの情報をAIがリアルタイムで処理できるようになれば、さらに技術が一段階躍進すると見込んでおり、実用化を目指す。
テストで使用したドローン
フェーズ1では、ドローン操縦者がコントローラーを用いて制御をするほか、距離が一定以上操縦者から離れた場合には自動で元の場所に帰還する制御プログラムの有効性をチェック。加えて、GPSによる制御動作が想定通りに行われていることを確認した。
今後は9月以降、順次フェーズ2、フェーズ3の検証を始める。
日本発のドローンは、農業をはじめとして防災や物流など、多岐にわたる分野で活用が期待されており、pilandはプロジェクトを通じて、日本の技術力を世界に発信するとともに、ドローン市場の新たなスタンダードを創り出していきたい考え。
(藤原秀行)※いずれもpiland提供