3温度帯管理可能、27年には埼玉でも建設計画
ダイセーホールディングスは11月7日、傘下のイズミ物流(東京都千代田区平河町)が山形県米沢市に初の医療医薬品専門の物流拠点「米沢Logistics Center」を開設したと発表した。
地上2階建て、述床面積は4137㎡。同社が主力事業の食品輸送で培った高度な温度管理と品質管理のノウハウを投入し、2020年に参入した医療医薬品物流事業の拡大を目指す。
施設の外観
冷凍・冷蔵・定温室に加え、BCP対策を強化した非常用発電機や高度なセキュリティーシステムを完備。医薬品の適正な流通に関するGDP・GMPガイドラインの法制化を見据え、準拠した最新設備を採用。
国内有数のハイレベルな物流センターとして、医薬品の安全かつ安定的な供給を後押しする。
イズミ物流は大手パンメーカーの輸送を手掛け、本州の約20%のコンビニへの店舗配送を行うなど、長年にわたり食品輸送の実績を築いてきた。安定した食品輸送に次ぐ第二の事業として20年に医薬品物流に参入。今後は2027年にも埼玉県で医薬品専用センターの建設を予定している。
施設概要
名称 米沢Logistics Center
所在地 山形県米沢市アルカディア1丁目808-35
アクセス 東北中央自動車道米沢中央ICから1km(東京から約3時間30分)
敷地面積 6,537.00㎡(1977.44坪)
延床面積 4,137.69㎡(1251.65坪)
構造 鉄骨造2階建て・準耐火建築物
温度帯 冷凍(-20℃~30℃対応)、冷蔵(2℃~8℃対応)、定温(15℃~25℃対応)
冷蔵倉庫の移動式ラック
医薬品の安定供給を支えるため、7日分の非常用電源を確保できる発電機を完備し、トラックバースにエアーシェルターを設置するなど、徹底した防虫防鼠対策を施している。
冷凍・冷蔵・定温環境での結露対策を徹底し、冷凍室の固定ラックや冷蔵室の移動ラックを駆使して保管・作業効率も向上させる。
セキュリティー面では、カードリーダー・静脈認証による出入管理、オンライン監視システム、55台の監視カメラによる24時間体制の監視・録画を導入して安全性を強化。豪雪地帯に適した施設正面の太陽光パネル設置など、エネルギー効率にも配慮している。
7日分の非常用電源を確保できる発電機
(藤原秀行)※いずれもダイセーホールディングス提供