第1号はLNG運搬船保有のSPCに出資へ
三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は12月16日、傘下で不動産や環境・エネルギー関連の事業を手掛けるSMFLみらいパートナーズが船舶の定期用船事業に参入すると発表した。
第1号案件として、三菱商事と日本郵船が出資している、LNG (液化天然ガス) 二元燃料エンジンを搭載した燃費効率の高いLNG運搬船を保有するSPC(特別目的会社)2社の株式の一部を、 規制当局からの許認可の取得などを条件として、三菱商事から取得する契約を締結した。具体的な取得額などは開示していない。
SMFLみらいパートナーズは、脱炭素化社会へのトランジションに必要なLNG運搬船やLPG(液化石油ガス)運搬船、 洋上風力発電の支援船、水素アンモニアなどの次世代エネルギー運搬船、CCS(CO2回収・貯留)事業で利用する液化CO2運搬船など、脱炭素化社会の実現に貢献する船舶を対象に据え、定期用船事業を展開する予定。
SMFLは、海運業界の気候変動リスクへの取り組みに対して金融面から貢献することをうたった国際的活動「ポセイドン原則」に参画する世界唯一のリース会社として、CO2削減実績に応じてリース料が変動する船舶向けサステナビリティ・リンクリースの提供や環境配慮型船舶のリース事業会社への出資などを通じ、海運業界の脱炭素化を支援している。
SMFLみらいパートナーズによる定期用船事業も追加し、海運業界の脱炭素化に自ら事業者として取り組み、同業界の持続可能な成長・発展を後押しする。
SPCが保有するLNG運搬船(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)