自社展開の物流施設などでサプライチェーン最適化図る
大和ハウス工業は1月10日、グループで企業投資を手掛ける大和ハウスベンチャーズが同日、運営しているコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合」を通じて、AIを活用したデータ解析などを手掛けるスタートアップのUltimatrust(アルティマトラスト、東京都千代田区神田駿河台)に出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。
Ultimatrustは「未来を予測することで業務を効率化させる」ことをミッションに掲げるインフラテック。国際空港、工場や物流、店舗など多岐にわたる分野でDX推進を支援する方針を打ち出しており、多拠点データ一元管理・AI解析プラットフォームなどを利用して企業のニーズに合わせた最適なソリューションを短期間で提供することに強めている。
同社は独自に開発した、多拠点のデータ一元管理・AI解析が可能なプラットフォーム「Wisbrain(ウィズブレイン)」を駆使し、設備やセンサーなどを提供する会社によって異なる様々な規格の情報を一元管理できるほか、独自開発のデータ圧縮機能を使うことで映像や画像などの大容量の情報を効率的に管理・解析することが可能になると想定している。
各設備機器から収集したデータをプラットフォームに蓄積し、リアルタイム分析で施設の稼働状況を可視化。さらに、AIを活用した予測分析によって運用効率の向上やトラブルの未然防止を図っている。
大和ハウスグループはUltimatrustと連携し、多拠点データ一元管理・AI解析プラットフォームを活用することで、自社で展開しているオフィスや物流施設などにおけるサプライチェーンの最適化や顧客への新たな建物空間の提供を目指す。
シナジーファンド(正式名:大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合)の概要
(藤原秀行)※いずれも大和ハウス工業提供