トラックなど運送事業の「ホワイト経営」度合い図る認証制度の詳細提唱

トラックなど運送事業の「ホワイト経営」度合い図る認証制度の詳細提唱

国交省が検討会の報告書公表、法令順守や労働時間・休日など6分野審査

国土交通省は6月25日、トラックやバス、タクシーによる運送事業の労働環境改善を後押しするため、優れた経営をしようと努めている事業者の認証制度を議論する「自動車運送事業のホワイト経営の『見える化』検討会」(座長・野尻俊明流通経済大学長)がこのほど取りまとめた報告書を公表した。

認証制度の正式名称を「運転者職場環境良好度認証制度」と提案。公募選定する中立的な民間団体が申請のあった事業者の経営内容を書面で審査し、健全な就労環境の度合いを3段階に分けて認証するとの仕組みを打ち出している。

国交省は運送業界などと連携して認証制度の早期実現を目指す。まず認証制度の審査を担う民間団体を7月24日まで公募、選定する。

審査対象は6分類、計86項目を設定

報告書は認証制度に関し、審査の対象項目として、

①法令順守など
・労働基準関係法令の違反で送検されていない
・道路運送法や貨物自動車運送事業法に基づく行政処分の累積違反点数が20点を超えていない
・「36協定」が締結され、労働基準監督署長に届け出されている など

②労働時間・休日
・月の拘束時間に関する行政処分を受けていない
・労使協定などでドライバーの時間外労働の合計時間を制限している
・労基法で義務付けられている日数以上の年次有給休暇を付与している など

③心身の健康
・所要の健康診断を実施、適正に記録・保存されている
・ドライバーの健康・疲労状況把握のための機器を導入している
・従業員の心身の不調を未然に防ぐ取り組みを実施している など

④安心・安定
・社会保険未加入で行政処分を受けていない
・労働災害・通勤災害の上積み補償制度がある
・退職金制度を設けている など

⑤多様な人材の確保・育成
・ドライバー採用内定している人が利用できる運転免許の取得支援制度を設けている
・常時選任する女性ドライバーがいる
・営業所に女性専用のトイレや更衣室がある など

⑥自主性・先進性など
・腰痛、転落などの労働災害の発生防止や業務の軽労働化・快適化のための投資を行っている
・労働安全衛生、健康経営、次世代育成支援、若者の採用・育成、女性の活躍促進、環境経営などに取り組む優良な事業者として公的な認定・認証を受けている
・認証申請の対象事業所の過半数で「Gマーク」の認定を受けている など

―と6分類、計86項目を設定している。こうした項目を守ることができていると認められれば点数を積み上げていく仕組みだ。

申請条件として「運送事業の許可取得後3年以上経過している」ことなどを導入するよう提唱。審査で与えられた点数の度合いによって「一つ星」「二つ星」「三ツ星」の3段階を設けることを打ち出している。また、有効期間は当面2年間とするが、一定の事由に該当すれば認証を取り消すことを明記。取り消されると3年間は再度取得することができなくなることなどを盛り込んでいる。

(藤原秀行)

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