株式50%を219億円で追加取得、液体化学品関連の物流収益伸ばす狙い
三井物産は4月3日、子会社を通じて現在株式の50%を保有しているベルギー・アントワープのタンクターミナル事業会社ITC Rubis Terminal(ITCラビスターミナル)に関し、残りの全株式を追加取得し、完全子会社化すると発表した。
追加取得分は約1億3500万ユーロ(約219億円)で、手続きは2026年3月期中に完了する見通し。
ITCラビスは08年、三井物産とRubis Terminal Infra(現Tepsa Infra SAS、テプサ・インフラ)が50%ずつ出資して発足。合弁会社として運営している液体化学品の貯蔵・荷役・物流事業会社。
10年に操業を開始し、欧州を代表する化学品物流拠点のベルギー・アントワープの有利な立地を活かして事業を拡大し、現在は30万㎥規模の貯蔵が可能という。24年12月期の売上高は約80億円、当期純利益は約18億円だった(いずれも会計監査完了前の数値)。
完全子会社化で液体化学品関連の物流事業の収益を倍増させ、タンクターミナルを拡張していきたい考え。
(藤原秀行)