丸一鋼管、栗林商船グループと組み月600tの鋼管輸送を内航海運にモーダルシフト

丸一鋼管、栗林商船グループと組み月600tの鋼管輸送を内航海運にモーダルシフト

トラック運転時間を半分以下に短縮

栗林商船は7月31日、グループの大和運輸(大阪市)が丸一鋼管、同社の構内作業・一次輸送を担う平岩運輸(大阪府堺市)の両社と連携し、大阪~東京間の鋼管(電線管)輸送を2024年4月から全量、海上輸送にモーダルシフトしたと発表した。

月間で約600t(約30台分)、年間約7200t(約360台分)分を海上輸送に移行。「物流2024年問題」に対応するとともに、BCP強化、CO2排出量72%削減、ドライバー不足対策などにもつなげる。



今回のモーダルシフトは2024年度の大阪港湾局「モーダルシフト推進事業」にも認定済み。


(栗林商船提供)

丸一鋼管はBCP対策の観点から、平岩運輸と連携し2017年5月に一部を海上輸送に転換する方針を決定。大和運輸が新規依頼を受け、取り組みがスタートした。

その後、テスト輸送を経て順次数量を増やしていく中で、2024年問題を考慮し、安定的な輸送手段確保と環境負荷低減、BCP対策推進に向け、取り組みを継続することにした。

モーダルシフトは丸一鋼管の堺工場(大阪)~東京工場(東京)間で実施。平岩運輸が構内・1次輸送を、大和運輸が海上輸送をそれぞれ担っている。

海上輸送は大阪港~東京港で展開。使用車種は13m平ボディ車、13m幌アコーディオン車。24年4月~25年3月の輸送実績は358台分に上っている。



全区間陸送で10~12時間を要していた運転時間を、海上輸送に転換することにより3時間まで短縮。トラックドライバーの長時間労働を抑制することができた。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事