高い保冷維持能力で定温輸送実現
全日空商事は9月25日、定温物流事業の新たな展開として、自動車プレス部品大手の東プレ系で冷凍・冷蔵車の国内シェアトップのトプレックと販売契約を締結し、東プレ製のRKN航空保冷コンテナの海外向け販売を10月に始めると発表した。
同コンテナは国土交通省航空局(JCAB)、米連邦航空局(FAA)の航空認証を取得済み。外気温35℃の下、-20℃(冷凍)で24時間、5℃(冷蔵)で45時間、確実に温度を維持できる高い保冷性能を備えている。
航空会社や航空物流会社は同コンテナの使用により、低温をキープしながら世界中に安全かつ確実に定温航空輸送で届けられるようになると見込む。ドライアイスの使用量抑制も想定している。
国内では2022年、トプレックが同コンテナの販売をスタート。全日本空輸(ANA)をはじめとする日本の航空会社や航空物流会社で、国内の航空貨物輸送に使われている。
RKN航空保冷コンテナの外観イメージ
強固なベースと引っ掛かりにくいレール構造を採用しているため、修理などの頻度を減らせるとみている。温度設定にはダイヤル式を採用し、誰でも容易に操作できるようにしている。
ドライアイスバンカーの位置を低く設定し、低重心を実現することで、安定性が増し、日々の作業性が向上、ハンドリングしやすくしている。ドライアイスの冷気が庫内側に漏れにくい設計のため、庫内温度は適正に保持され、
過剰に冷却されにくい構造になっているという。
■東プレ製RKN航空保冷コンテナ 仕様
IATA ID Code(※) : RKN ※国際航空運送協会(IATA)が規定する空輸コード
保冷機能 | 保冷温度:-20 ~ +5℃ 保冷時間(目安):+5℃で45時間、-20℃で24時間 |
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環境温度 | +10 ~ 35℃ |
使用電源 | 単一乾電池 × 8本 (DC12V) |
冷却媒体 | ドライアイス (最大封入量:108㎏) |
寸法 |
最大外寸法(L×W×H):2,001×1,534×1,620 mm 規格内最大外寸法(L×W×H):2,007×1,534×1,620 mm 内寸法(L×W×H):床面上 1,324×1,290×1,292 mm、棚面上 447×1,290×329 mm 内容積:2.433m3 ドア開口寸法(L×H):1,247×1,236 mm |
質量 |
設計質量:295㎏±3% (286 ~ 304㎏) 最大積載質量:1,293㎏ (1,284 ~ 1,302㎏) 最大総質量:1,588㎏ |
その他 |
搭載可能な機種(代表例): B747、B767、B777、B787 A300、A310、A330、A350、A380 |
(藤原秀行)※プレスリリースより引用