経産省が経済安保推進法に基づく安定供給方針案を公表
経済産業省は1月30日、無人航空機(ドローン)の安定供給に関する「取組方針」案を公表した。同日、一般からの意見公募(パブリックコメント)を開始した。
政府が昨年12月、経済安全保障推進法に基づき安定供給を目指す「特定重要物資」にドローンを追加で指定したのを受け、経産省が具体的な方針を策定した。
物流などの領域で活用が広がると予想されているのを考慮し、国内でドローンを活用できるよう、バッテリーやモーターなどの部品の安定供給を確保する重要性を強調。競争力のある性能を持つ機体や関連技術の研究開発支援、重要部品の規格化・標準化、機体や部品のサプライチェーンに関する情報セキュリティーの確保などを提唱している。
さらに、具体的な目標として、2030年時点でドローン約8万台を国内で量産できるようにすることを掲げている。助成対象となるドローンの生産計画などを経産省が審査、認定する制度を始めることを盛り込んでいる。
経産省は2月28日まで意見を受け付けた上で、近く正式決定する。
産業用途機体の9割以上が海外製
取組方針案は、日本国内で2025年4月末までに45万機以上のドローンが航空法に沿って登録されているが、産業用途で使われる機体の9割以上が海外製で、外部への供給依存度が極めて高いと解説。
「完成機体・部品のいずれにおいても、国際的に特定少数の供給源に依存していると推測される」と分析している。
今後、橋梁やトンネルの点検、物流、農業といった分野で利用が広がると見込まれる中、「経済的威圧の手段としても利用されていることを踏まえ、わが国としても特定少数の国に供給を依存している状況を改善する必要がある」との危機感を示している。
また、政府の支援対象はこれまで基本的に機体などの研究開発に限られ、重要部品を含む量産能力獲得のための設備投資などは対象になっておらず、国内で必要となる生産基盤整備が十分に進んでいないと警告。
量産体制を構築するために「法に基づく支援により、他の取組と併せて一体的に無人航空機の安定供給を図る必要がある」と訴えている。
(藤原秀行)











