スポンサーが川崎・東扇島の物流施設取得の優先交渉権を第三者から取得
JリートのGLP投資法人の資産運用を担うGLPジャパン・アドバイザーズ(GLPJA)は12月3日、物件供給のスポンサーを務める日本GLPと連携し、不動産市場の動向などを見極めながら物件を取得する「ブリッジスキーム」を活用した資産規模拡充を今後も積極的に検討していく方針を明らかにした。
ブリッジスキームは、Jリートが将来購入することを前提に、私募ファンドなどが一時的に不動産を保有しておく仕組み。Jリート側にとっては機動的に最適なタイミングで物件を購入できるメリットがある。
GLPJAは12月2日、日本GLPが第三者から、川崎市の東扇島エリアにある延べ床面積が約3万平方メートルの物流施設取得に関する優先交渉権を取得したことを開示した。日本GLPが取得のタイミングに併せて創設するSPC(特定目的会社)へ一時的に施設を譲渡した上で、GLPJAがSPCと優先交渉権を締結、取得の機会を探る見通しだ。現在の所有者など物件の詳細は明らかにしていない。
GLPJAは「日本GLPの物件取得チームと協働し、同様の複数潜在案件についても協議を進めている」と説明しており、ブリッジスキームを検討していく見通しだ。
また、日本GLPが千葉県浦安市で所有している物流施設「GLP浦安Ⅱ」は、現在同社が2棟のうち1棟について、旧来の2階建てから7階建てへ増床する建て替え工事を実施している。完成は2020年の見込み。「浦安Ⅱ」に関しても、日本GLPが施設の価値を高めた上で、GLPJAと連携し、やはりブリッジスキームを介してGLP投資法人へ供給することを視野に入れている。
「GLP浦安Ⅱ」の建て替え完了後の外観イメージ(日本GLPプレスリリースより引用)
(藤原秀行)